苔のオスとメス

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コケ植物における雄雌性、つまり男と女はとても複雑になっており
大別すると「雄雌異株」と「雄雌同株」にわけることができます。

「雄雌異株」は精子をつくる造精器がある雄植物と
卵がつくられる造卵器がある雌植物と個体となり動物の場合と似ています。

「雄雌同株」は造精器と造卵器が同じ個体上につくられます。
苔の場合は地下茎や仮根系で地下部がつながっていることもあり個体の識別が難しいことや
成長段階や生育環境によって雄雌同株なのに雄・雌どちらかの性しか示さない場合もあり
判断することが難しい場合があります。

 
 
雄雌同株の分類

雄雌同株は生殖器官の場所によっていくつかのタイプに分けられます。

コケ植物の場合は造卵器が普通葉と酷似し
生殖器官は必ず葉が変形した包葉によって保護されています。

雄雌同包同株

造卵器と造精器がともに同じ包葉内に混生する場合を雄雌同包同株といいます。
蘚類にその例が多くあり、苔類ではしられていません。

雄雌異包同株

造卵器と造精器がともに異なる包葉内にある場合を雄雌異包同株といいます。
蘚類・苔類どりらにも良くみられます。

雄雌列立同株

茎の先端に造卵器をつけた包葉があり
その直下に造精器をつけた包葉がある場合を雄雌列立同株といいます。

苔類では普通にみられますが、蘚類ではごく少数の例外を除き見つかっていません。


 
 
なぜ自家受精するの?

雄雌異株の場合は必ず異なる個体間でおこることになりますが
同株の場合は自家受精することができます。

これは相手がいなくても胞子体をつくることができる利点があり
高等植物では自家受精をする種がたくさん知られています。

ところがコケ植物では特別な問題が発生するのです。
コケ植物は半数体植物であり、通常の体細胞分裂によって
卵と精子が作られるため遺伝的には同質なのです。

コケ植物が自家受精すると遺伝的に同質の卵と精子が受精することになります。
これは、遺伝的に異なる卵と精子が出会い親とは異なる性質の子孫をつくり
様々な環境条件への適応や病気への抵抗性を維持するという
有性生殖の本来果たすべき役割が達成できません。

これでは、無性芽をつくり増えているのとなんら変わりがありません。

この自家受精が自然界の中でどのぐら起こっているか
ほとんど研究データはなくよくわかっていません。
 
 
胞子のオスとメス

胞子が発芽すると原糸体をつくり、そこから植物対が形成されます。
雄雌異株では胞子の段階で雄と雌が分化しており一つの胞子嚢の中に混同しています。

胞子は性の違いにより大きさがことなっており
大きい胞子が雌植物に、小さい胞子は雄植物になります。

これは異型胞子性と呼ばれ、蘚類だけで見ることができ
苔類ではまだ見つかっていないようです。

大きな雌胞子は通常の植物体へと成長するのですが
小さな雄胞子はとても小さく雄植物の1/100にしかならない雄が育ち
このような極めて小型の雄のことを矮雄といいます。

矮雄は数枚の葉をつけるだけでほとんどが造精器が占めおり生殖だけに特化しており
胞子を飛ばした母親である雌植物の上に落ちたときだけ役割を果たします。

矮雄は雄雌で胞子の大きさが異ならない同型胞子をつける種も見られます。
雄胞子は地面に落ちたとき通常どうり成長し雌植物とどうよう育ちますが
雌植物の上に落ちた時だけ矮雄になります。

これは雌が出す植物ホルモンによって矮雄へと強制的に変化されられているようです。

なぜこのような仕組みができたのかは不思議ですが
一説には熱帯に期限したコケ植物が北へと分布を広げる際に発達した機能とも言われているます。


 
 
まとめ

・コケ植物は「雄雌異株」と「雄雌同株」がある
・「雄雌同株」いくつかに分類できる
・同株の場合は自家受精することができる
・胞子には雄と雌がある

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