地球上の様々な場所に分布するコケ植物

CATEGORY: 苔について
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植物は時間をかけてゆっくりと生息する範囲を広げ
その結果としてある程度地理的にまとまった分布領域を持つようになります。

着実に時間をかけ範囲を広げるため、分布はその種の歴史を表します。
 
 
二つの分布長距離分布・依存的隔離分布
 
 
基本的には上記のような分布が通常ですが
中には地理的にとても離れた場所に点々と分布していて
その中間地域にまったく生息が確認されない場合もあります。

このような分布のことを「隔離分布」といい
隔離分布には「長距離分布」「依存的隔離分布」の大きく二つがあります。
 
 
長距離分布は、長い距離を種子や胞子が飛び、遠く離れた場所が新しい生育地となる場合で
依存的隔離分布は、本来広範囲に分布していたものが何百年・何千年の周期で繰り返される
寒冷化や温暖化などが原因で分布領域が分散され各地に点々としてしまった場合です。
 
苔類イイシバヤバネゴケはアジアと中米から見つかっており
蘚類シワナシチビイタチゴケ属は東アジア・南米・アフリカ東部、
蘚類エビゴケ属も東アジア、北米、メキシコ、大西洋のマデイラ島、
インド洋のモーリシャス島とわけのわからない分布をしています。

これらは一例ですが、コケ植物は隔離分布や広域分布する種や属が多く見られます。
 
 

 
 
コケ植物の分布要因
 
 
この分布には主に二つの原因が考えられます。

一つ目の原因は、コケ植物が他の植物くらべ
体が小さくて見つけにくく、見落としがある可能性が高いことです。

このため、ある地域に分布していないのではなく
そこで生息しているが見つかっていないだけというのです。

キサゴゴケ属ちう木の幹に生息するとても微小なコケがあり
これまで日本で一種、北米から一種の計二種だけが知られていましたが
2002年貼るに東京大学を中心に実施されたミャンマー北部
ビクトリア山周辺の植物調査にて新しく新種が発見されました。

植物体がとても小さいことで発見が遅れたケースで
今後調査が進めば他の場所でも発見される可能性が高いです。
 
 
二つ目の要因は、コケ植物は胞子で繁殖するため風に乗って
遠方へ飛ばされやすく、地理的に遠く離れた場所に届く
「長距離散布」が簡単に起こりやすいのです。

通常の風ではそれほど胞子が高く舞うことはありませんが
台風などの強い風で上昇気流に乗ってかなり遠くまで飛ぶこともあります。

また、鳥の水かきの泥に無性芽や植物の一部の断片が付着し
遠くまで飛ばされることも考えられ、
コケ植物が長距離散布する可能性がいくつもあります。
 
 

  
空気中に漂う胞子を調べた研究では、1000キロメートル以上
離れた場所にしか見つかっていない種の胞子が発見された報告もあります。

長距離を飛散するために成層圏に達したコケ胞子が
その環境でどのぐらい生きることができるか
実際に低温低圧条件でさらした実験では
調べた多くの胞子がこの環境で生き残った報告があります。
 
 
まとめ

・苔の分布には「長距離分布」「依存的隔離分布」がある
・分布の原因は「見つけれていない」と「風でとばされる」がある
・苔の胞子は低温低圧な成層圏でも生き残ることができる

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