外で採ってきた苔をしばらくのあいだ生かせておくのであれば
少し湿らせてから家庭用のポリ袋に入れてしっかりと密閉し
室内の暗くは無いけれども直接日光が当たらない場所に保管するのが
一番手間がかからない方法になります。
苔には根っこが無いため栽培するために土は不要で
養分もとりたてて与える必要はなく
これだけで数ヶ月は大丈夫です。
ときどき霧吹きなどで水やりをすることさえ忘れなければ
長期間にわたり生かせておくことができます。
苔の抗菌作用による効果
ただし、これは苔植物だけに使える方法で
他の植物でためしてみると、弱いもので
数日でカビが生えたり腐り初めたりします。
この違いは苔植物が体内で作り出している
「抗菌作用」を持つ物質の働きによるものなのです。
「カビが生えにくい」仕組みが苔植物には備わっているのです。
苔植物から抽出されるポリフェノールケイの物質
またはメタノールから得られる物質は
グラム陰性菌やグラム陽性菌、病原性カビ類の
成長を阻害する作用のあることが実験で確かめられています。
日本産蘚類80種で調べたところ
そのほとんどに何らかの抗微生物物質が確認された報告もあります。
ただ、苔植物は体が小さいため
成分分析に必要な膨大な量のサンプルを集めることな困難なため
効果があることはわかっていても、どのくらいの量で効き目が生じるか
定量的な研究はまだまだとのことです。
<まとめ>
・苔は条件を守れば長期間保存ができる
・苔には抗菌作用を持つ物質が備わっている
・抗菌作用物質があるためカビが生えにくい