「苔の一生は2回ある」ってどうゆうこと?
実は、苔の一生は2回あるのです。
教科書によく登場する、コケの一生を見てみましょう。
まず、胞子が適切な環境で芽を出します。
芽といっても非常に小さく、
顕微鏡でみると糸のような形状であることがわかり
これを「原系体」といいます。
実は、胞子のときからオス株・メス株の性別は決まっていて
大人でないと見分けることができず胞子の段階で判別することができません。
オス株は梅雨時に先端から「雄花盤」という花のような形状のものがつきます。
色は緑色で、葉と同じくらいの大きさで幅が広く、より詳細をみてみると
バナナのような形が顕微鏡レベルで見えてきます。
これは「造精器」とよばれ、中で精子がつくられます。
造精器に水をかけると先から白い精子の集まりが出てきます。
一方、成熟したメス株の先端には
とっくりの首を長くした形状の「造卵器」が見られます。
卵細胞はとっくり形状の底にあり
精子は底をめざして進んでいきます。
多くは途中で力尽きてしまうなか
幸運な精子が卵細胞と一緒になれるのです。
受精卵はメス株の上で成長します。
成長過程で緑色になり光合成をすると言われています。
時が経ち白い毛が茶色く枯れ落ちて蓋がむき出しに。
この蓋がとれることで胞子をとばすことができるようになります。
そして、胞子を飛ばすことで一生が終わるのです。
新たな胞子は芽を出し、繰り返すのです。