生物の細胞内部における生命活動を維持するうえで
水が欠かせないため体の水分がなくなると死んでしまいます。
ところが、乾燥地帯に分布するある種の植物は
組織内部の水が失われても再び水を得ると
生き返る能力を持つことが知られています。
乾燥にさらされると休眠し再び水が得られると
生き返る生物が、様々な分類群でみれます。
特徴としては乾燥状態で生き続けられる能力を持っている。
わずかな水ですぐ「復活」し元の姿に戻り生命活動を
再開することがあげられ植物の場合は光合成が再開します。
コケ植物も乾燥状態で長期間生き続けられる事が知られていて
陸上植物の中ではコケ植物こそ最も乾燥から「復活」する能力を
発達させているのです。
よく見かける、水しぶきのかかる岩の上に
一面苔が覆っている情景がありますが、
実はそのような場所に生える苔のするは少なく少数の種が
群生をなして生きているためによく目立っているのです。
水辺で湿地のように恒常的に湿潤な環境により雨、霧、露など
一時的に水が供給される環境に生活している苔のほうがはるかに種は多く
特に、維管束植物が根をはることができない岩上・樹幹上は
苔生育地であり、水の得にくい環境で多くの種が生きています。
コケ植物の胞子はさらに乾燥に強く、蘚類のヒョウタンゴケは13年
セノウエソアカゴケは16年、高山で稀にみつかるイシヅチゴケは20年
発芽能力が残っている記録があります。