ブログ
苔 庭園

苔庭の作り方とお手入れ方法|初心者におすすめする5種類の苔も紹介

つばき
AUTHOR つばき

緑深い森や和を感じられる場所で見かける苔庭。
見た目の美しさはもちろん、ひとつの庭の中でさまざまな苔を育てられるのも魅力のひとつです。
魅力があふれる苔庭を、自宅の庭で作ることは難しいと感じていませんか。

「苔庭作りって大変そうなイメージがある」
「初心者に向いている苔が分からない」
と悩む人も少なくありません。

今回は、苔庭の作り方や手入れ方法を分かりやすくまとめてみました。
初心者向けにおすすめの苔も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

苔庭とは

「苔庭(こけにわ)」とは、その名の通り苔を中心にデザインされた庭のことです。

「苔庭」と一口に言っても、さまざまなバリエーションがあります。
・一面が苔に覆われた絨毯のようなタイプ
・市松模様などのデザインが施されたもの
・本格的な日本庭園
・小さいスペースで作れる坪庭
・石やタイルを組み合わせたモダンな苔庭

ひとつの庭の中でさまざまな種類の苔を育てられるのも魅力のひとつです。
さらに苔庭の作り方は、比較的簡単で、手入れも難しくありません。
自宅に庭がある人は、この機会に苔庭作りも視野に入れてみてください。

苔庭に適した苔の選び方とは

ここでは、坪庭に適した苔の選び方について解説していきます。

自分が育てたい苔を選ぶ

自分のお気に入りの苔を選び、その苔が好む環境を整えて育てる方法があります。
苔がうまく成長し始めると、喜びは非常に大きなものとなるでしょう。

ただし、この方法は、苔の好みについての深い知識や試行錯誤が必要です。

育てたい苔がどのような環境を好むのかを理解し、それに合った条件を整えるために、努力や経験が必要になるでしょう。

庭の環境に合った苔を選ぶ

現在の庭の環境に合った苔を選んで植える方法は、初心者にとって始めやすい手法です。
この方法では、環境を大幅に変える必要がなく、苔自体の生命力に頼れる点がメリットです。
環境の維持に多くの労力を費やすこともないでしょう。
庭の環境に合った苔を見つけるためには、日の当たり具合によって異なります

数種類の苔を試しに植えてみると、一部の苔は枯れてしまうかもしれませんが、中には環境に適応して成長し増えていく苔もあります。

試行錯誤を通じて、自分の庭に最適な苔を見つけられる点がメリットです。

 自然に生えてくる苔を育てる

苔庭を作りたい場所の水やり回数を増やし、常に乾燥しないような環境を整えることで、自然に生えてくる苔を育てる方法もあります。

この方法は他の方法と比べて、苔庭が完成するまでに時間がかかることや、最初の段階では苔の種類が限られることがあります。
しかし、根気よく続けていくと、自然に生えてくる苔は移植された苔に比べて強く、枯れる可能性も少ない点がメリットとしてあげられます。

一定の環境を維持するだけで自然に成長しますが、苔の好む環境を理解することも重要です。

初心者におすすめの苔庭の作り方

苔庭の作り方は難しいと感じていませんか?
苔庭作りは、苔マットを使用すれば、とても簡単に作ることが可能です。

ここからは、苔庭の作り方を詳しく解説していきます。

苔を敷く位置を決める

まず、苔マットを敷く位置を決めます。
庭全体に広がる苔の美しさに魅了されるかもしれませんが、一部分に集中させることで、モダンで洗練された雰囲気を作り出すことも可能です。
一部分に集中させることで、メンテナンスも楽になるでしょう。

苔は湿度が必要ですが、適度な湿り具合が理想です。
極端な湿気には弱いため、水はけが良く、風通しの良い場所を選ぶことがポイントです。これにより、苔は健康に成長し、美しい状態を長く保てます。

地面を整えたら苔を敷きつめる

場所が決まったら、実際に苔を広げていきます。
基本的に苔庭作りは、庭の面積に関係なく手順は同じです。

①    徐草して防草シートを敷く
②    土か砂利を5センチほど敷く
③    苔を1センチ間隔で配置する
④    苔の隙間は砂利で埋める
⑤    上から砂利をかける

まずは雑草を取り除いて、地面を整えたら、防草シートを敷いていきます。
防草シートは、苔と苔の間から雑草が生えたり、モグラに荒らされたりするのを防ぐ役割があります。
ただし防草シートは、無理に行う必要はありません。

地面を整えたら、水はけの良い土か砂利を5センチほど敷きつめてください。
砂利の上に、苔シートを重ならないように配置していきます。

苔がしっかりと広がるように、上から薄く土や砂利をかけていきます。
これで、苔庭の作り方が完了です。

自分の庭の環境に、どの苔が最適なのか分からない場合もありますよね。
この場合は、いくつかの種類を試し植えし、適応能力の高い苔のみを育てる方法もあります。

苔庭づくりはプロの業者に頼む方法もある

庭で広範囲に苔庭を作る際には、デザインや適した苔の選定に悩むこともあるかもしれません。

そのような場合、プロの業者に依頼することをおすすめします。
ハッピーモスでは、プロの造園業者だけでなく、個人の方でもDIY感覚で苔庭作りをサポートします。

ウェブサイトでは、地ならしから配置・加工、そして管理までの情報が詳しくまとめられています。

ハッピーモスの苔マットは、手軽に使える素材でありながら、美しい苔庭が完成すると好評です。
専門的な知識や技術がない人でも、簡単に苔庭が作れるため、検討中の人は、ぜひ参考にしてみてください。

初心者におすすめする5種類の苔

ここからは、初心者が扱いやすい苔を紹介していきます。

・スナゴケ
・ホソバオキナゴケ
・ハイゴケ
・カモジゴケ
・ヒノキゴケ
それでは詳しく5種類紹介していきます。

 スナゴケ

画像引用 苔の販売専門店ハッピーモス
https://shop.happymoss.com/?mode=f18

スナゴケは、河原の砂地や岩の上など日当りの良い場所で自生していて、日光と乾燥に対して非常に強い特徴を持っています。
スナゴケは一般的に体が3㎝以下であり、太くてずんぐりした形状をしています。
他のコケに比べると黄緑色に見える点も魅力のひとつです。

スナゴケは、砂の混ざった水はけの良い土壌を好むため、土をふかふかにほぐして、水はけの良い土壌を作ります。

次に、耕した庭土に適量の川砂を混ぜます。
川砂は土壌の排水性を向上させる効果があります。

必要に応じて、ピートモス、バーミキュライト、赤玉土細粒、鹿沼土細粒などの材料を少量混ぜても構いません。

ただし、水はけが良すぎると、流動性が高くなり、大雨や散水によって土やスナゴケが流されてしまう可能性があります。適度な保水性を持った土壌を目指してください。

ホソバオキナゴケ

画像引用 苔の販売専門店ハッピーモス
https://shop.happymoss.com/?mode=f18

ホソバオキナゴケは、低地や山地の腐植土が積もった地上や木の根元などに半球状の塊として生えます。

茎の長さは2〜3cmであり、時には枝分かれすることもあります。
葉は密に重なり合っており、乾燥しても形は変わりませんが、乾くと白色がより際立ちます。葉は卵形であり、長さは3〜4cmです。葉の中に中肋は存在しません。

ホソバオキナゴケは、そのきめ細かく絨毯のような質感から、苔庭での目土は必要ありません。庭全体を覆うことで、独特の魅力を演出してくれるでしょう。

ホソバオキナゴケは湿度が高い条件で管理すると、ゼニゴケやタチゴケなどの強い苔が生えてくることがあるため、適度な水やりを心掛けてください。

ハイゴケ

ハイゴケ

画像引用 苔の販売専門店ハッピーモス
https://shop.happymoss.com/?mode=f18

ハイゴケは、日当りの良い草地などで自然に生育しているため、他の草木と組み合わせる際や苔玉に適しています。
長さは約10センチメートルほどであり、規則的に羽状の枝を広げます。

ハイゴケはほふく性で、他の苔よりも地面への根張りが弱いため、ただ地面に置いても活着しません。

活着させるために、苔の上に水はけのよい川砂などを薄くかけます。
保水性のある目土をハイゴケの間に挟むことで、水分を適切に保てるからです。

屋外でハイゴケを育てる場合は、適切な水やりだけで、枯れることはありません。

カモジゴケ

画像引用 苔の販売専門店ハッピーモス
https://shop.happymoss.com/?mode=f18

カモジゴケは、日があまり当たらない場所での栽培に適している苔です。

カモジゴケは山地の林や腐植土の上で生育していて、さらに大木の根元や落ち葉の堆積地でも形成されます。

茎は枝分かれせず、10cmほどの長さを持ちます。
茎表面に広がる灰白色の仮根が特徴的で、独特の魅力を放っている植物です。
ハッピーモスでもカモジゴケは人気があります。

日陰を好む苔を栽培する際は、施工後に目土を施し、なじむまで寒冷紗などで遮光しながら定着させると良いでしょう。

ヒノキゴケ

画像引用 苔の販売専門店ハッピーモス
https://shop.happymoss.com/?mode=f18

ヒノキゴケは森林に自生するコケで、別名「イタチのシッポ」としても知られています。
朝日や直射日光の当たらない明るい場所を好むため、光量が少なくても育つのが特徴です。

茎は大きめで、長さは5〜10センチメートルに及びます。
茎はわずかに枝分かれするのが特徴で、中部から上部にかけては密に赤褐色の仮根で覆われています。

ヒノキゴケは、成長すると葉や茶色く変色した部分が出てくることがありますが、定期的に手入れすると美しい状態を保てます。

自分の庭の環境にどのような苔が適しているのか不明な場合は、いくつかの種類の苔を植えてみて、生き残った苔のみを育てる方法を取り入れるといいでしょう。

苔庭の簡単なお手入れ方法

無事に植え付けが終わっても、きれいな苔庭を保つためには日ごろのお手入れも欠かせません。ここからは苔のお手入れ方法について解説していきます。

植え付けた直後は毎日水やりをする

苔が十分に水分を吸収し、環境に順応するためには、適切な水分供給が必要です。
苔を植え付けた初期の段階では、毎日の水やりを欠かさず行ってください。

苔がある程度環境になじんで落ち着いてきたら、水やりの頻度を徐々に減らしていきます。
しっかり環境になじむと、苔が自ら水分を保持し、雨水だけで成長します。

暑い時間帯の水やりは避ける

極端な高温や低温でなければ問題はありませんが、湿度による蒸れが生じると、苔が枯れる原因となるため、注意が必要です。

真夏の日中は、高温による水やりが蒸れの原因となるため、注意してください。
このため暑い時間帯の水やりを控えることが重要です。
苔は適度な湿度を好みますが、水やりのタイミングを調整することで蒸れを防げるでしょう。

芝生のような頻繁な刈込みは必要なし

苔は多年生の植物であり、一定の大きさに達すると成長が止まり群生します。
そのため、芝生のように頻繁な刈込みは必要ありません。

ただし、中には毎年少しずつ伸びる苔も存在します。
カモジゴケなどは過度に伸びると倒れ込んで見栄えが悪くなるだけでなく、倒れた苔が日光を遮断して新芽の成長を妨げる可能性もあります。

伸びすぎると表土を覆って蒸れやすくなり、最終的には苔庭全体の枯れを引き起こすこともあります。

徒長しやすい品種の苔は、倒れ込むくらいに伸びたら、地表から刈り取って再生させるのが良いでしょう。

まとめ

今回は、苔庭の作り方とお手入れ方法について解説してきました。
初心者におすすめする苔は、5種類です。
・スナゴケ
・ホソバオキナゴケ
・ハイゴケ
・カモジゴケ
・ヒノキゴケ

苔庭の作り方は、花壇や植木と比べて手入れが比較的簡単で、初心者でも取り組みやすいとされています。

ハッピーモスの苔マットは、敷くだけで簡単に苔庭が作れると好評です。
理想の苔庭をイメージしたら、さっそく庭づくりに取り掛かりましょう。緑豊かで魅力的な空間を手に入れられますよ。